
静岡県東部でホームページ制作に使える補助金はある?
ホームページやネットショップを作りたいけれど、補助金が使えるのか分からない。そんな方に向けて、Web制作に関係する制度と、申請前に気をつけたいこと(特に契約のタイミング)を、やさしく整理します。
受付状況・申請期限・予算残額は変わることがあります。気になる制度が見つかったら、申請前に必ず各窓口・公募要領で最新情報をご確認ください。
ホームページ制作は「販路開拓の一部」として対象になることがある
ホームページ制作費そのものを目的にした補助金は多くありませんが、「販路開拓」「情報発信」「集客」といった事業目的の一部として、制作費が対象になる制度があります。代表的なのが国の小規模事業者持続化補助金と、静岡県の小規模企業経営力向上事業費補助金です。
ホームページやネットショップを作りたいけれど、費用がかかるので補助金が使えたら——そう考える事業者の方は多いです。一方で、「ホームページ制作に補助金なんて出るの?」という疑問や、「申請が面倒そう」という不安もあると思います。
結論から言えば、ホームページ制作費は、販路開拓や情報発信という事業目的の一部として補助対象になる場合があります。ただし、進め方を間違えると対象外になることもあるため、この記事で順番に確認していきましょう。
小規模事業者持続化補助金
小規模企業経営力向上事業費補助金
「会社案内だけ」だと対象になりにくいことも
制度によっては、単なる会社案内ページだけでは対象になりにくく、予約・問い合わせ導線、商品紹介・EC、採用強化など、事業の成長につながる目的が求められることがあります。何のために作るかを整理しておくと、申請もスムーズです。
- 販路開拓・広告宣伝
- 予約・問い合わせ導線
- EC・商品紹介
- 採用・会社案内の強化
補助金を使ったホームページ制作を相談する
申請前に見積・契約タイミングを確認しておきたい方へ。
いちばん注意したいのは「契約のタイミング」
ホームページ制作で最も多いつまずきが、補助金の申請(交付決定)より先に制作会社へ発注してしまうことです。多くの制度では交付決定前の契約・発注は対象外になります。
気になる制度があれば、先に見積書を取り、申請条件と交付決定前の契約可否を確認してから進めるのが安全です。
- 制度を調べる・確認する
- 担当課・商工会議所に相談する
- 見積書を取得する
- 契約・発注する
- 購入・支払いをする
- 工事に着工する
市町独自の制度もあわせて確認
市町によっては、創業や販路開拓の補助の対象経費にホームページ制作費(広告費)を含められる場合があります。たとえば小山町の賑わい商業創出支援や清水町の産業創出支援などです。お住まい・事業所のある市町の制度もあわせて確認してみてください。
小山町賑わい商業創出支援事業助成金
清水町 産業創出支援事業費補助金
相談先と、聞いておきたいこと
制度を自分だけで判断するのは難しいものです。迷ったら、早めに窓口へ相談しましょう。
販路開拓や持続化系は商工会議所・商工会、設備投資や企業立地は市町の産業担当課、融資は取扱金融機関や信用保証協会が主な窓口です。
相談のときは、次のようなことを聞いておくと、必要な情報を引き出せます。
- 自分の事業内容で、対象になりそうな制度はどれですか?
- この制度は交付決定後に契約・購入すればよいですか?
- 補助対象になる費用と、対象外になりやすい費用を教えてください
- 補助金はいつ入金されますか。立て替え資金の準備は必要ですか?
- 市町・県・国の制度を併用できますか?
対象になりやすい費用・対象外になりやすい費用
補助対象になりやすい費用と、対象外になりやすい費用の傾向を知っておくと、計画が立てやすくなります。
- 対象になりやすい:制作外注費、ECの構築費、撮影・原稿などの制作関連費
- 対象になりやすい:販路開拓と一体の広告費・印刷費(制度による)
- 対象外になりやすい:サーバー・ドメインの恒常的な維持費
- 対象外になりやすい:パソコンなど汎用性の高い機器の購入
- 対象外になりやすい:会社案内のみで販路開拓につながらない制作
ケース別:あなたのやりたいことは対象になる?
ホームページと一口に言っても、目的はさまざまです。ケース別に、補助対象になりやすいかどうかを見てみましょう。
既存サイトをリニューアルしたい
販路開拓や集客力の向上といった事業目的があれば、リニューアル費用も対象になり得ます。単なるデザイン刷新ではなく、「予約導線を作る」「商品ページを充実させる」など、売上につながる改善を打ち出すと、申請の趣旨に合いやすくなります。
新規でホームページを作りたい
新規制作も、販路開拓・情報発信の手段として対象になり得ます。会社案内だけにとどまらず、問い合わせ・予約・商品紹介など、事業の成長につながる機能を盛り込むと良いでしょう。
ECサイト(ネットショップ)を作りたい
ECは販路開拓そのものなので、対象になりやすい類型です。受注・決済の仕組みづくりが補助対象になる場合があります。
チラシ・SNS・広告と組み合わせたい
ホームページ単体でなく、チラシやSNS運用、Web広告とあわせた販路開拓として申請できる制度もあります。持続化補助金などは、こうした複合的な取り組みと相性が良いです。
補助金は後払い。制作費の立て替えに注意
ホームページ制作で補助金を使う場合も、後払いが基本です。たとえば60万円の制作を補助率3分の2の制度で行う場合でも、いったんは60万円を自分で支払い、あとから40万円ほどが戻ってくる流れになります。制作費の全額を先に用意できるかを、申請の前に確認しておきましょう。
制作会社によっては、支払いを分割にできる場合もあります。補助金の入金時期を伝えて、支払いスケジュールを相談してみるのも一つの方法です。
「採択されたらすぐお金が入る」わけではないことを前提に、資金計画を立てておくと安心です。
知っておくと安心な、補助金の基本用語
補助金の説明には、見慣れない言葉が出てきます。よく使われる用語を、かみくだいて説明します。
- 交付決定:申請が認められ、補助金を出すと正式に決まること。多くの制度で、この前に契約・購入すると対象外
- 補助率:対象経費のうち、何割が支援されるか(例:2/3なら3分の2が補助)
- 上限額:補助される金額の上限(補助率で計算した額が上限を超える場合は上限まで)
- 対象経費:補助の対象になる費用。対象外の費用は自己負担
- 実績報告:事業が終わったあと、内容や領収書を報告する手続き。これを経て金額が確定する
- 精算払い(後払い):費用を先に支払い、あとから補助金を受け取る方式
そもそも補助金・助成金とは?基礎から整理
補助金や助成金は、国や自治体が、特定の目的のために費用の一部を支援してくれる制度です。原則として返済は不要ですが、「何にでも使えるお金」ではなく、対象となる取り組みや経費が決められています。
「補助金」と「助成金」は、厳密には使い分けられることもありますが、実務上はほぼ同じように扱われることが多いです。どちらも、申請して審査や要件確認を経て、対象と認められた費用の一部が支給されます。給付金のように、条件を満たせば一律で支給されるものもあります。
ホームページ制作の補助金に関する制度も、この基本は同じです。「誰が対象か」「何に使えるか」「いくらまで・何割まで支援されるか」「いつ申請するか」という4つの軸で見ていくと、制度の中身を整理しやすくなります。
最初は難しく感じても、この4つを順番に確認していけば、自分に関係する制度かどうかが見えてきます。
補助金を使うなら、目的を言葉にしておく
ホームページ制作で補助金を使うとき、意外と大切なのが「何のために作るのか」を言葉にしておくことです。補助金の審査や申請では、「この制作が、どう販路開拓や売上につながるのか」が見られます。
漠然と「ホームページが欲しい」ではなく、「新規顧客からの問い合わせを増やしたい」「ネットで商品を売れるようにしたい」といった目的を、はっきりさせておきましょう。
目的が明確だと、制作会社への依頼内容も具体的になり、補助金の申請書も書きやすくなります。そして、その目的に合った機能(予約フォーム、商品ページ、EC機能など)に費用をかけることで、補助金の趣旨にも合致しやすくなります。
「補助金が使えるか」を考える前に、まず「自分の事業をどう良くしたいか」を整理することが、結果的に近道になります。
市町独自・静岡県・国、どれから見ればいい?
補助金が分かりにくく感じる大きな理由は、「市町・県・国」という出し手の違う制度が混ざっているからです。
まずは下の表で、3つの違いと「最初に確認するポイント」を整理してみてください。
| 種類 | 向いている人 | 代表例 | 最初に確認するポイント |
|---|---|---|---|
| 市町独自制度 | まず地元で使える制度を探したい方 | 店舗改修、空き店舗、利子補給 | 対象者・受付期間・申請前条件 |
| 静岡県制度 | 設備投資・企業立地・経営改善を考える事業者 | 小規模企業経営力向上、収益力向上、企業立地 | 補助上限・対象経費・事前着手の可否 |
| 国制度 | 広域で使える大型制度を確認したい方 | 持続化補助金、IT導入、ものづくり | 公募回・締切・商工会議所の確認 |
迷ったら、まずお住まい・事業所のある市町の制度を確認し、足りなければ静岡県・国へと視野を広げるのがおすすめです。
まず地元で使える制度を確認します。店舗改修、空き店舗、利子補給などが候補です。
設備投資、企業立地、経営改善など、少し広い制度を確認します。
持続化補助金、IT導入補助金、ものづくり補助金など、全国共通の制度を確認します。
申請前に失敗しやすいポイント
補助金は、ちょっとした行き違いで対象外になってしまうことがあります。次の点に気をつけてください。
- 交付決定の前に契約・発注・購入してしまう(多くの制度で対象外になります)
- 見積書の宛名や日付が、申請内容と合っていない
- 対象経費だと思っていた費用が、実は対象外だった
- 受付終了や予算切れに、あとから気づく
- 補助金の後払いを知らず、立て替え資金が不足する
担当課に相談する前に、整理しておくこと
補助金のことで担当課や商工会議所・商工会に相談するとき、いきなり「補助金を使えますか?」と聞くより、自分の状況を整理してから相談すると、対象になる制度を具体的に案内してもらいやすくなります。相談の前に、次のことをメモにまとめておきましょう。
- 何をしたいのか(販路開拓・設備投資・創業、または住まい・移住など)
- いつ契約・購入・工事・引越しの予定か
- 見積書はあるか
- すでに発注・契約・着工していないか
- 事業所の所在地・業種、または世帯の状況
補助金を上手に使うための5つのコツ
最後に、補助金を上手に活用するためのコツを5つにまとめます。
目的から制度を探す
「設備を新しくしたい」「販路を広げたい」など、目的から探すと制度を選びやすくなります。
早めに相談する
商工会議所・商工会・市町の担当課に早めに相談すると、対象可否や申請のタイミングを確認できます。
契約は交付決定のあと
交付決定前の契約・発注・購入は対象外になることがあります。まず申請です。
後払いを前提に資金を準備する
補助金は事業実施後の入金が多いため、立て替え資金も考えておきます。
書類を正確にそろえる
見積書・請求書・領収書・実績報告書の日付や名義を確認します。
申請から入金までの流れ
補助金は、申請して終わりではありません。下の流れと、とくに大切な2点(契約・購入・着工は交付決定後/補助金は後払い)を確認しておきましょう。
市町・県・国の制度から、自分に関係しそうなものを確認します。
自分が対象になりそうか、何に使えるかを確認します。
契約はまだしません。申請に必要な見積書を用意します。
必要書類をそろえて申請します。
ここまで契約・購入・着工は待ちます。
交付決定の“あと”で動きます。
事業の内容や領収書を報告します。
補助金は後払い。入金まで数か月かかることもあります。
次にやること
制作の目的を整理し、対象になりそうな制度を確認したら、商工会議所・商工会や市町担当課に相談しましょう。発注は、申請・交付決定の流れを確認してからが安心です。